
柘榴出版 2010-03-10発売



戦闘特技の取得は後戻りできない。前提特技や、有効な組み合わせなど後悔しない成長戦略の立て方がこの中にあります。
ナイムハイラ冒険者養成学校。私も受験したかったのですが、家族の反対と地理的な問題で断念していました。
現在はカイン・ガラで研究職に就いていますが、これからでも冒険者の道を極めるには遅くないと思わせてくれる本です。
私と同じような境遇の方もいらっしゃると思います、そんな方にぜひお勧めです。もちろんそれ以外の方にも、「冒険者って何?」という根本的な視点から講義を始めているので読んで損はない一冊。
惜しむらくは、初期の構成や前提特技の話に終始していて、初心者が目指したがる『魔法戦士』に関しては『扱いが難しい』と一刀両断していることでしょうか。
続刊があれば高レベルからの視野や、そういったあたりの補完も望みます。よって☆は4つにさせていただきました。
Comment(0) 2012-04-01

山川宵/ガーネット文庫 2009-08-21発売



仕事がないわけではない。けれど知名度が明らかに他の冒険者より劣っている『僕』は、1ヶ月滞在した冒険者の宿の中でも浮いた存在だった。そんな『僕』がひょんなことから5人の美少女に囲まれる事態に?! 何の罠? ラミア? リャナンシー? 欠片は何個だ? しかし彼女達は皆ワケありの『残念』美少女達で──
アニメ化までした有名作。そこまで行ってしまうとなかなか手が伸びないのですが、今回は友人の薦めもあり1巻を買ってきて初読しました。
名誉点がすべてを、というほどでもないですが、冒険者の宿での立場を左右してしまうという冒頭の描写には説得力がかなりあります。
でも個人的には、(あらすじにもありますが)美少女に囲まれたときについ欠片の数(笑)を計算してしまう主人公がおかしかわいかったです(笑)
そんな主人公が5人の美少女(ワケあり)と協力してトラブルを解決する話。1巻だからかトラブルの大きさはそんなでもなかったんですが、6人のキャラが立っていて(特に表紙のおねーさん)面白く読めました。
続刊はどうしようかなー。冊数が多いので判断に迷います……(笑)
Comment(0) 2012-03-31
四月に買う本
- 立花美樹の反逆〜ファラリス 4/5刊
- シリーズ7作目に当たる新作だそうです。まだそこまで追いついてないんですが、確保はしておこうかな。
- フルメタル・マジック! 揺れるショット・ガン・バレット
- フルメタル・マジック! アテにならない二刀流?
- 2冊同時刊行。上が書き下ろし長編で下が短編集です。私はどちらかというと長編派。
- 神に届け
- 大評判の少女漫画のスピンオフ小説が、実写映画公開に合わせてパイロープ文庫で出るそうです。
- マギティック・ベロシティ
- 新本格空想世界らくしあ
- 嘘でもいいからクリティカル
- 運命変転の殺人
- 生死判定に6ゾロを出した人間が、なぜか運命変転で選んだ死──。その謎に迫る。
- マキョウ! 〜エーデルシュタインマギテック協会
- マッドですが何か?! 市民に恐れをもってマキョウと呼び習わされるマギテック協会で、愉快な爆弾魔を筆頭に才能の無駄遣いに青春を捧げる男女の物語
- メイス・ワールドRPG完全版
- かの有名な作品の完全版がついに。レビューを回ったら「メイス弱すぎ。ソードワールドだろコレ」「スリクラ程度が遺失魔法なのが理解できない」というコメントを見たのでちょっと人柱になってみます(笑)プレイ環境ないんですけどね……

個人的にはソードには浪漫が詰まっていると思うのですが。
Comment(0) 2012-03-30

佑山陸子/柘榴出版(絵本) 1977-10-19発売




「おれ、100万回死んだんだぜ」コボは死ぬのなんか平気だった。いつだって蛮族の鉄砲玉にされるか、人族の街でこき使われるか。コボにとっては生きるのと死ぬのは同じことだった。ある時、コボはまた人族の所有物となり、そして出会う……。
時々本棚から引っ張り出す本です。
子供より大人に読んでほしい絵本です。「百万回死んだ? とっくにレブナントになってるだろ?」って思うかもしれませんが、それは読んで確かめてください。
ジャーベルウォーキー.comのレビューには「読んで泣かないのは人族じゃない」ってありましたが、私もほんとうにそう思います。
彼の最後の出会いに感涙。
Comment(0) 2012-03-27

汀わるもの/月光新書 2011-10-06発売




"邪神"と呼ばれる少年・立花美樹が双子の弟・真樹やお守り役の刑事とともにかつて山中で遭難した。その先に待っていた事件を元に、警視正は推理ゲームを開始する。「ルールはソードワールドを使うとする」「安田均を知らないのか、君は。清松みゆきは? 山本弘は?」"邪神"体質少年の出現は、案の定、不可解な死の連鎖を巻き起こす。ゲームマスターは誰だ! ――そしてセッションは、予想外の結末を迎える!
シリーズ7作目にあたる続刊『立花美樹の反逆〜ファラリス』が4月5日発売予定です。今のうちに読んどけということで薦められました。
……あらすじを読んでのけぞりませんか?(笑)
まさか推理小説でいきなりTRPG用語を目にするとは。この警視正、シャンデル製品のスーツに身を包んだ美中年なのに、高級レストランで口から出てくる言葉が「ルールはソードワールドとする」です。『残念なイケメン』というのでしょうか、ここまでのものは久しぶりに見ました。
そして始まる「実話が元」だと言うセッションもひどい。レンジャー技能がなかったために森で迷ったあげくに、たどり着いた施設。そこで考え出すことのが『最強アイテム』という理由で、プレイヤーが鈍器どころか、銃を用意出来ないかって。それは無印じゃなくて2.0でしょう! 反則ですから! 思わず突っ込んでしまいます。恐るべし、初心者の『自由な発想』。(笑)
しかしそう思っていたのに続きを読み進めると、実はこの『最強アイテム』の確保が正しかったんじゃないかと思えてくる、恐怖のデスシナリオ。シリーズ名が"ファラリス"ってありますが……つまりこういうことなんでしょうか?(笑) プレイングまで自由?(笑)
それにしても、「動物園のハシビロコウが飛ぶのはなんのためか」と言う作中の設問。警視正の答えは「それが鳥の運命だから」。でも"ファラリス"の答えは「飛ぶための自由があるから」。笑い話にも聞えるこれが、読み終わると怖くなります。
"ファラリス"という、邪神の名前を冠する少年と、その運命と戦う双子の弟。そして彼らをどんな理由であれ、守ろうとする、反則プレイヤーの物語。これは目が離せないシリーズになりそうです。
Comment(0) 2012-03-24

紺野だてら/柘榴出版(ソフトカバー) 2010-12-29発売



「わたくしが付いていますわよ」少女は、言った。
思いもよらなかった言葉が、こだまする。
そしてかつて何も守れなかったと悔やんでほどいた手をもう一度繋ぎ直すとき、
少年は青年となる──
魔境で連夜繰り広げられた話題沸騰のキャラクターチャット、満を持して書籍化。
神官戦士と魔動銃士。一部にはおなじみのあのカップルのなれそめと言いますか、結ばれるまでの道筋と言いましょうか。
私はリアルタイム組ではなくまとめサイトを見ただけなのですが、書籍化(コミカライズも行われています)の報を聞いてお祭り気分で一冊買い求めました。
ただ、やっぱりソフトカバーはお値段が張りますね(笑) 挿し絵に加えて書き下ろし部分などもあるので、そんなに損した気はしないのですが。
まとめサイトを読んでいたときも一巻に当たる時点で薄々先が分かってしまい、はやくくっついてくださいとじりじりしたりもしましたが、それもテクニックですね。(何の?)
全三巻で最終巻は大幅書き下ろしということで、楽しみにしています。脇役のナイトメアの女の子の出番がちょっと増えるといいなと思っていたり。
Comment(0) 2012-03-19

紺野風花/ラビット文庫 1998-04-24発売




一部男性にもブームになったと言われる本シリーズ。今回はあらすじではなく、よく知られた冒頭部を貼ります。
さわやかな朝の挨拶が、澄みきった青空にこだまする。
マーファ様のお庭に集う乙女達が、今日も下弦の月のような柔らかな笑顔で、背の高い門をくぐり抜けていく。
汚れを知らない心身を包むのは、淡い色の神官服。
サークレットの聖印は乱さないように、白いセーラーカラーは翻さないように、ゆっくりと歩くのがここでのたしなみ。
もちろん、我らが母神である大地を走り去るなどといった、はしたない信徒など存在していようはずもない。
パイニーヒル神殿。
リファールとゴーバの国境付近にある男子禁制のこの神殿は、不幸な女性の救済を目的としてつくられたという、伝統ある屈指の戦闘系マーファ神殿である。
ええと……
そんな感じです。
戦闘系。
まあ政略結婚を蹴ってきた元貴族の子女とかがごろごろしているわけですが、神殿は教育機関でもあるわけですから、講義を行うわけです。その他にも部活動のようなソサエティがありまして、これを交易共通語で簡単に言うと『メイス部』『フレイル部』。
茶道部とか邦楽部じゃなくて……百歩譲って弓道部とかでもなくて……鈍器……さすが戦闘系。
気を取り直して本編のあらすじですが、主人公の女の子アルシア(表紙の子です)がごくごく平凡な一般市民なのに、なぜか高貴なる方々に目を付けられてしまう(いい意味で)というお話。
周囲は十代にして高司祭候補とかそんな環境で主人公はやっていけるのか! と心配になるところですが、そこはそれ、アルシアには本人も気づかない素質が眠っているのです。そのあたりは本編をご覧いただくとして。
ちなみに個人的にはこのシリーズはコメディだと思って読んでいるんですが、男性視点ではどうか聞いてみたところ『ラブコメだね』と明快な回答が返ってきました……
……男性にもお薦めの一冊、いえシリーズです。
Comment(0) 2012-03-16

菊館すすき/ガーネット文庫 2006-03-25発売


ナイトメア(リルドラケン)という生まれと悪人顔のため、周りから竜と(勝手に)恐れられているアレクは、自らが通う石塔の学び舎カイン・ガラで『手乗りドレイク』と称される程小柄で凶暴なリルドラ女子・アイシアと最悪のファーストコンタクトを果たす。しかし、とある事件をきっかけに彼女と「恋の共同戦線」を張ることに。どうなる!? 恋の行方!!
リルメアを主人公に持ってくる辺り、作者は分かってるな〜と思いました(笑)。
あらすじにもある通り、主人公とアイシアの最悪の出会いが前半の山なんですが、そのおかげで周囲に溶け込めるようになるという流れは秀逸です。また主人公アレクの数少ない親友もいい味を出していて、それがのちの「恋の共同戦線」に繋がってくるのですが、これがまたなかなか進展しないんですね。そこに新キャラ、ミアという超美少女リルドラケンも混じって話がどんどん転がっていきます。
ただ、後半人物が絞り切れていなくて散漫な印象を受けるのと、リルドラケンの美少女、というのが設定頼みでいまいち描写できていないなあという感想なので、☆は三つにしておきました。これも一つのヒキなのでしょうか。続刊に期待。
余談ですが、カイン・ガラを舞台にしただけあって、地元民なら分かる地名が色々出てくるのが面白かったです。こういうのも聖地巡礼って言うんでしょうか。
Comment(0) 2012-03-13

森町刃二/ガーネット文庫 2009-01-20発売



職業はフェンサー、愛用の武器はピアシング、そしてついにアルケミスト技能も身に付けた。クリティカルレイ――これを使えば期待値でもクリティカルになる! が、戦闘中僕は一度もクリティカルを出すことがなかった。そんな僕の前に謎の少女が現れた。「2d6の期待値は……5だよ?」
なんというか……非常に身につまされるお話でした(笑)。
私自身は支援型の魔術師なのですが、前衛には前衛の苦労というものがありますよね……魔術師の私でさえクリティカルへの期待からは逃れられないわけですし。
まあ、そんな感じのかわいそうな(最近は『残念な』と言うのでしょうか)少年が主人公です。
その前に普通に冒険していれば出会えないはずの(ちょっとメタも含んだ)女の子がわらわら出て来ます。自身をブラグザバスの使徒と言い張る露出度多めの魔法少女とか。
ハーレム系がブームになって久しいですが、最近は個々の少女たちの色づけやそれを受け止める世界観の構築も凝ってるんだなあと思いました。
ガーネット大賞受賞作。
Comment(0) 2012-03-12

マイダイ・ピンデル/月光新書 2010-05-22発売


5人のうち1人が邪教徒ならあなたはセンス・イービルすべきか? 盗賊ギルドを取り締まり、貧しい人にパンを与えるのは正しい事だろうか―― つまるところこれらは、「正義」をめぐる宗教の問題なのだ。ファリスを信仰するうえで私たちが直面する正解のない、にも関わらず答えを求められる問題である。ラムリアース賢者の学院空前の受講者数を記録し続ける超人気講義「Falis」を元にした全オランベストセラー待望の西方語訳
しばらく前に買ったまま積んでいたのですが、やっと読めました。中身はなるほどという感触。
ラムリアースの講義をオランで出版した、というややこしい経歴を持つ本ですが、あちらはファリスの聖地アノスと接していますから、ファリス信仰についても反響が大きいのでしょうね。
個人的にはファリスよりもラーダに親しみを感じる私でも、読んでいて何か所かファリスに関する認識を揺さぶられた場面がありました。もちろん教授の問いかけやまとめが断然多いのですが、学生さんの発言や考えなども進んでいる感じ。これは逆にアノスから遠いラムリアースだから出来た議論なのかもしれませんね。
最近ではこの講義を各地の魔術師ギルドがこぞって真似しているようです。それぞれの風土とかはあるんでしょうが、一過性のブームで終わらないことを祈っています。
Comment(0) 2012-03-09